2021年7月21日、ロンドン – マレーシア空港は、 電動エアタクシー用バーティポートの設計・運営で世界をリードするスカイポーツ社、およびアーバンエアモビリティ(UAM)のパイオニアであるボロコプター社と三者合意覚書(MoU)を締結したことを本日発表しました。第一段階として、 両社は、それぞれの次世代空モビリティ(以下AAM:Advanced Air Mobility)に関する専門知識を結集し、旅客用eVTOLの安全な離着陸のためのバーティポート・ソリューション、需要、顧客フロー、UAM事業の統合方法などの要素を考慮したフィージビリティ・スタディを実施する予定です。
アジア太平洋地域は、2035年までにAAM市場の約45%(95億ドル)を占めると予想されています。 今回の提携は、 5年間に渡るスルタン・アブドゥル・アジズ・シャー空港(LTSAAS)再生計画の一環として行われるものです。 LTSAASをはじめとしてマレーシア全土で画期的な電動エアタクシーサービスの導入を検討していきます。
マレーシア空港のグループCEOであるDato’ Mohd Shukrie Mohd Sallehは次のように述べています。 「エアタクシーによる移動革命は、私たちがマレーシアの航空界で是非とも実現させたいことです。LTSAASは航空・宇宙分野で相乗効果のあるエコシステムを提供しており、再生イニシアティブの他の主要なプロジェクトに加えて、AAMによるサービスを検討することは時宜を得たものです。ボロコプターとスカイポーツは、それぞれの分野でAAMに関する専門領域を保有しており、マレーシア空港として、研究、組立、製造、メンテナンス、修理、オーバーホール(MRO)等に対応することで、アジア太平洋地域におけるLTSAASの地位をさらに強化したいと考えています。私たちの目標は、トップクラスのオペレーターに支えられた、エンド・ツー・エンド、ミドルからハイバリューの機能とソリューションを提供することです。
LTSAASの再生は、世界中の航空・宇宙関係者に様々な開発機会を提供し、LTSAASを国際航空宇宙センターとビジネス航空ハブとして発展させるという政府の計画の一環です。」
スカイポーツのCEOであるDuncan Walkerは、次のように述べています。 「マレーシア空港は、スルタン・アブドゥル・アジズ・シャー空港の将来性を確保し、マレーシア全土で電動エアタクシーサービスを展開するという大きなビジョンを持たれており、アジア太平洋市場でUAMを提供するというスカイポーツのビジョンと一致しています。今回のフィージビリティ・スタディでは、地域全体で展開可能な未来のエアモビリティモデルを構築するために必要なすべての要素を検討することができます。ボロコプター社とマレーシア空港との検討はエキサイティングな取り組みとなるでしょう。
ボロコプター社のCCO、クリスチャン・バウアーは、次のように述べています。 「東南アジア市場は、その地理的配置と人口密度の高さから、UAMにとって最も興味深い市場の1つです。今回のフィージビリティ・スタディによって得られる、需要、顧客の期待、空港への統合に関する洞察は、この地域の他の市場にも応用することができます。スカイポーツ社やLTSAAS社のように、現地のニーズを理解する専門家のパートナーを持つことは、電動エアタクシーのような革命的な技術を新しい市場にもたらす上で決定的なことです。」 スカイポーツは、世界をリードするAAMのための離着陸場インフラストラクチャーの開発・運営事業者です。
スカイポーツは、世界をリードするAAMのための離着陸場インフラストラクチャーの開発・運営事業者です。 ボロコプターとの提携により、スカイポーツは、2019年にシンガポールで行われたトライアルの一環としてeVTOL機の離着陸インフラであるフルスケールの旅客エアタクシーの“バーティポート※”を初めて構築しました。 スカイポーツは現在、アジアの他の地域や欧州、北米でもインフラプロジェクトを開発中です。 今回の三者間MoUにおけるスカイポーツの役割の中には、マレーシア空港が運営する空港で、合意した事業・開発モデルの対象となるバーティポートの開発・運営を検討することが含まれています。 なお、“バーティポート”とは、eVTOL機が離着陸するために特別に設計された離着陸場のことを指します。
ボロコプターは、旅客エアタクシーや貨物輸送に使用できるマルチコプターと固定翼の製品ポートフォリオを持つ唯一のeVTOL開発企業です。 都市での電動飛行を提供するために必要なコンポーネントを接続するエコシステム全体を開発することで、UAMに対する全体的なアプローチを行っています。 世界初の操縦式完全電動エアタクシーの設計のパイオニアとしてのボロコプターの役割は、 eVTOL機の展開とLTSAASのバーティポートを前提に都市型エアタクシーサービスを検討することです。